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  • 2021.06.08

経営理念を浸透させるには?|『7つの習慣』を活用した理念浸透の事例

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会社を経営する際の根本的な価値観・方針となるのが「経営理念」です。経営理念が浸透することで、組織としての統一性や一体感が生まれます。

理念の浸透は長期的な経営において必要不可欠な要素のひとつです。しかし、会社の規模が大きくなり従業員の数が増えるほど、理念浸透の難易度も高くなります。

今回はそのような理念を浸透させる方法について、有名な『7つの習慣』を活用し、成功した事例も踏まえてご紹介したいと思います。

「経営理念を浸透させる方法は?」「理念が浸透することでどんなメリットがあるの?」などの疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。

【目次】

経営理念とは?

会社には「経営理念」という言葉が存在しますが、その定義をご存知でしょうか。ここでは経営理念の定義、そして似通った言葉である「企業理念」との違いについて解説します。

経営理念とは?

経営理念とは、会社を経営するうえで根幹となる経営方針の「考え方」や「価値観」を示す言葉です。創業者・経営者の想いそのものともいえます。英語では「Management Philosophy」と表記されることが多いです。

経営理念を軸に会社として到達したい目標と未来を描くのが「経営ビジョン」であり、そのために必要なのが「経営戦略」です。つまり「経営理念」は会社を経営し目標に向かううえで、全ての判断基準となる最上位の根本的な考え方ということになります。

企業理念との違い

経営理念と混同されがちな言葉として「企業理念」があります。基本的には同じ意味を持つ言葉ですが、厳密には異なるものです。経営理念が「経営」の軸を示す言葉であるのに対して、企業理念は「企業」としての存在理由や在り方を表す言葉です。

経営理念

経営を行なっていくうえでの目的・価値観・方針・考え方です。経営者の想いを表す言葉のため、経営者や時代が変われば、経営理念も変わることがあります。

企業理念

企業としての在り方・存在理由。社会にとってどのような存在として貢献していくのかを示す言葉です。企業そのものの存在理由を定義する言葉なので、時代や経営者に左右されにくいものです。

経営理念の必要性。理念浸透による効果・メリットとは?

経営の軸を定める経営理念は、組織として活動していくために必要不可欠です。

理念を浸透させることで期待できる、経営における長期的なメリット・効果についてご紹介します。

組織としての方向性の統一

経営者の想いである経営理念を浸透させることで、組織として目指す未来、判断基準・行動指針・価値観などを共有でき、組織全体の方向性を統一することができます。

組織としての方向性が統一されることで、経営層と従業員が一丸となって業務を進められるため、経営者の負担が少なくなるでしょう。

従業員のパフォーマンスやエンゲージメントの向上

従業員から見れば「自分たちの働く会社がどのような未来のために動いており、何を基準として物事を判断し、行動しているのか」が明確になるため、モチベーションやエンゲージメントの向上につながります。

さらに、経営理念を公開することで自社に合った人材を集めやすくなるため、採用活動においてもポジティブな効果が期待できるでしょう。

企業イメージ・ブランドイメージの確立と向上

企業理念や経営理念を社外に公開することで、社会に対する存在意義を提示でき、企業イメージやブランドイメージを確立しやすくなります。また、企業としての認知度を飛躍的に高められるため、ブランディングとしても効果的です。

経営理念を浸透させる方法・ポイント

どんなに素晴らしい経営理念を定めても、従業員や組織全体に浸透していなければ意味がありません。大切なのは定めた理念を組織全体で共有し、浸透できているかどうかです。そのために、経営理念を浸透させる方法やポイントについてご紹介します。

わかりやすく明確で一貫性のある経営理念であること

経営理念は社内外に公開するものであるため、誰もが理解できるよう、わかりやすく明確に表現されている必要があります。また掲げた内容に一貫性があることも重要です。

経営理念を定める際は、「わかりやすい言葉」と「一貫性がある内容」に重点を置くとよいでしょう。同じ意味合いの経営理念でも、言葉選びを変えるだけで社内外での受け取られ方は大きく変わってきます。

会社の状況にマッチした経営理念であること

自社がどのような理念を掲げるべきかは、会社や市場のフェーズなどの状況によって異なります。

経営理念は時代や状況に合わせて変更される概念であるため、そのときの会社の状況にマッチした理念を定めなければなりません。自社の状況に見合わない経営理念は、従業員や関係者を混乱させてしまいます。

企業成長とともに経営理念を刷新すること

自社が成長するに伴い、経営理念を刷新し常に状況にマッチした理念を掲げましょう。創業当時に掲げた経営理念は、設立から十数年経てば自社の状況に見合わないものになっているかもしれません。

会社の規模・取り扱う商材やサービス、社会的認知度など、さまざまな要因で掲げるべき経営理念も変わってくるでしょう。企業の成長や時代の流れに合わせて、理念を刷新することが重要です。

従業員に経営理念の意図を説明する機会を設けること

経営理念を社内に浸透させるためには、理念の作成に関わった経営層が従業員に経営理念の意図を説明する機会を設け、働きかける必要があります。

企業の中で経営層の存在は大きく、多くの従業員から注目されているでしょう。そのため経営層が経営理念に基づいた姿勢で行動・判断するだけではなく、より具体的に理念を作成した背景や理由などを含めて説明すると効果的です。

全従業員が集まる社員総会や朝礼などで、定期的かつ簡潔に説明するのが理想的でしょう。経営層が直接働きかけるのが難しい場合は、人事部門などが代行して説明するのも方法のひとつです。

従業員が経営理念に基づく「実践」ができる機会を設けること

従業員に経営理念を軸とする考え方や価値観を早期に理解してもらうためには、経営理念に基づく実践ができる機会を設けることが重要です。

具体的には人事評価に経営理念を絡めた評価基準を設け、会社の理想とする行動がとれているかなどを評価し、自覚してもらうとよいでしょう。

評価基準が明確であれば、従業員は「自分が経営理念に沿った行動ができているかどうか」を容易に認識することができ、自発的に経営理念の浸透を促進してくれます。

『7つの習慣』を活用した理念浸透の事例

ビジネスでよく耳にする『7つの習慣』の具体的な内容は、スティーブン・R・コヴィー氏が執筆した「成功を掴むための法則」に描かれています。成功に近づくための思考や人格を身につけ、習慣化するための方法などが一例です。

同書による『7つの習慣』を活用し、理念浸透に成功した事例も少なくありません。実際に『7つの習慣』を理念浸透に活用している企業をいくつかご紹介しましょう。

株式会社Roadの事例

株式会社Roadは多種多様な商材・サービスに対する営業代行事業を展開する会社です。創業からわずか数年で数百人規模の企業へと急成長を遂げています。

同社は急成長を遂げる途中、役員を含む創業メンバーとそれ以外の社員の間で、経営理念や企業理念の共有が上手くできていない時期があったそうです。その理由として、理念や文化を明確に伝えるための「言語化ができていなかった」と語っています。

そのようなとき『7つの習慣』を学べる研修を受講したことで、「自分の中で明確になっていなかったことが明確になった」そうです。同社のケースでは「理念を言語化し、伝えきれていなかった」という課題に対して、下記の習慣などが活用されています。

第2の習慣:「終わりを思い描くことから始める」

第3の習慣:「最優先事項を優先する」

第5の習慣:「理解に徹し・理解される」

同社は創業から間もないベンチャー企業であるからこそ、理念浸透は大きな課題です。そのために『7つの習慣』をとり入れ、活用している事例のひとつといえるでしょう。

<参考記事>成長の加速度を上げるには、価値観の共通言語化が不可欠。「7つの習慣®」研修が成長の鍵になると確信!

株式会社forwardの事例

株式会社forwardは北海道で整骨院を運営する会社です。地域に根ざした整骨院として「整骨で街を元気にする」という理念を掲げていたものの、経営層と従業員の間に踏み切れない壁があり、想いが伝わりきらないという課題を抱えていたそうです。

対応策として、オンラインのビジネスeラーニング「Smart Boarding」を導入しました。『7つの習慣』をベースに作成されたコンテンツを通じてビジネスの本質を学び、改善につながったそうです。『7つの習慣』は「成功するための考え方・価値観」を教示する書籍のため、多くの講座で用いられています。

具体的な施策例の一部は、従業員にSmart Boardingのコンテンツを見てもらい、「これを自分の現場に置き換えると何ですか?」と質問するというものです。

Smart Boardingのレポート機能を介して従業員が感じたことを書いてもらうことで、現場の本音を聞くことができるようになったそうです。同時に経営層も本音で向き合うことができるようになり、従業員からの相談を受ける機会も増えていきました。

従業員と経営層のコミュニケーションが活発になったことで、エンゲージメント向上に成功したのです。

<参考記事>組織成長を阻む「壁」に、ヒビを入れる一撃になり、「これで行けるぞ!」と経営が楽になりました!

株式会社パナソニックマーケティングスクールの事例

株式会社パナソニックマーケティングスクールでは、創業者の経営理念は時代が変わっても普遍的なものでしたが、社員からどう行動に落としていくかがわからないという声がありました。

頭では理解できていた企業理念を体系化し、社員が行動に移しやすくなり自立できるようにと導入したものが7つの習慣でした。

結果として、7つの習慣を受講した若手社員だけではなく、40代以降の中堅社員までも、今までこうするのが当たり前だったという固定観念を捨て、パラダイムシフトができました。

7つの習慣を実践できると社員は主体的に考え、自ら行動するようになります。そして、主体的な社員が増えると組織が活性化し、求職者にとっても魅力的な企業に見えます。

<参考記事>株式会社パナソニックマーケティングスクール

株式会社マルハンの事例

株式会社マルハンはパチンコ事業を主体とする会社です。業界イメージを払しょくし、「ホワイト企業認定」を勝ち取るため、経営理念の軸となる考え方を学び直すことにしました。

その際に活用されたのが、もともと同社の主軸にあった『7つの習慣』です。社内にいた40名の『7つの習慣』ファシリテーターに加えて、新たに50名のファシリテーターを創出し、徹底的に『7つの習慣』を学び直したそうです。

さらに習慣事務局と連携を行い、「マルハン版7つの習慣」という独自プログラムを作成しました。同社の経営理念を今一度従業員に理解してもらい、各自が「何のために今の仕事をしているのか」を再認識するきっかけを生み出したのです。

結果的に同社は「ホワイト企業アワード」を受賞し、名実ともにホワイト企業としての成長を手にしました。

<参考記事>認定企業・インタビュー株式会社マルハン

まとめ

経営理念と企業理念の違い、理念浸透に伴うメリット、そして、『7つの習慣』を活用した事例についてご紹介しました。経営理念が浸透することで組織としての一体感が生まれ、一歩先のフェーズに進めるようになります。

『7つの習慣』は経営の教科書ともいえる存在で、業界・業種を問わず活用できるメソッドです。理念浸透にお悩みであれば、ぜひ活用してみてください。

 

【無料ダウンロード】7つの習慣®を組織に浸透させる必要性とその方法

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