部下に同じように関わっても、やる気を出すメンバーとそうでないメンバーがいる
「部下に同じように関わっても、やる気を出すメンバーとそうでないメンバーがいる」
こんなお悩みをお聞きしました。
全員に同じように関わってきたはずなのに、1年後にはやる気があるメンバーとやる気がないメンバーに大きな差ができてしまっていた…
なんて経験がある方も多いかもしれません。
できれば、全員に高い意欲で仕事に向かってほしいものですよね。
どうして同じように関わっているにもかかわらず、大きな差が生まれてしまうのか。
その差の原因は、「人によって大事にしているものが違う」という部分にあるのではないかと思うのです。
大事にしているものが違うという前提
マネージャーや管理職として、部下の育成にあたるとき、様々な知恵を絞り、心を砕いてやる気が出る言葉をかける、という場面もあるかと思います。
「自分だったら、こう言われたい」
「上司に言われた言葉が自分のターニングポイントだった」
「こういう言葉をもらえたらやる気が出た」
自分自身が上司から受けたマネジメント体験を起点に「言葉を選ぶ」ことも多いのではないでしょうか。(意識、無意識問わず、経験から発せられる言葉は多いと思います。)
そうやって選んだ言葉を同じようにかけたメンバーでも、効果が出るメンバーもあれば、そうでないメンバーもいる。
良かれと思って言ったものの、逆効果になってしまった…なんてこともあるかもしれません。
私自身のマネジメントの失敗談をお話しすると…
「任せる」という言葉を使ったことで、部下のやる気をそいでしまった…ということがあります。
私にとって、「任せる」とは「期待している」「信頼している」と同義であり、そうやって仕事を任せてくれる上司に粋だと感じ、やる気がでました。
なので、私もそんな気持ちで、部下に対して「任せる」という言葉を使っていたのですが、、、
私の部下にとっては、この「任せる」という言葉は、「もう興味ないし、面倒くさいから、勝手にやって」と捉えられる言葉だったらしく…。
言われるたびに、やる気が下がってしまっていたのです。
理解しようとするスタンスがあるのかないのかでは、効果が大きく違ってくる
「任せる」という言葉一つでも人によって受け止め方が全く違う。
マネージャー自身にとってはやる気がでた一言でも、部下にとってはマイナスになりうる可能性がある、ということです。
きっとそれは、「部下が大事にしている価値観」と「自分が大事にしている価値観」が違うことによって生まれた「差」なんだと思います。
自分が経験した教育やマネジメントを自分自身のマネジメントに反映させることは多くありますし、当然のことです。
ですが、マネジメントが響かなかった人には、「自分と違うタイプなんだ」と認識し、じゃあ、「彼が大事にしていることはなにか?」「彼女が働く上で大切にしていることはなんだろう?」と理解しようとすることが必要かもしれませんね。
相手のパラダイムや価値観を完璧に理解することはできません。
ですが、理解しようとするスタンスがあるのかないのかでは、効果が大きく違ってくると思います。
違いを認め、理解しようとする一歩から関わり方を見直してみてはいかがでしょうか。
松村でした。