目的会社全体としてベンチャースピリッツを持った社風にしていきたい。そのためにも共通の価値観を醸成し、共通言語として活用したい。

【後編】チームメンバーから、「自分事として捉えよう!」という主体的な言葉が飛び交うようになった。

PROFILE

ヤマモリ株式会社【後編】

業種
食品メーカー
役職/職種
500~1000名(パート含む)

今回お話を伺ったヤマモリ株式会社様は、醤油醸造業を柱に、調味料、レトルト食品をはじめとする多様な食品の企画開発および製造、本格タイ料理レストランの運営などを行っている総合食品メーカーです。会社全体としてさらに成長していくためにベンチャースピリッツを持った社風を醸成すべく、その一手として、まずは営業&マーケティングカンパニー本部にて「7つの習慣(R)」研修を導入してくださいました。実際に研修を受講された100名超の中から11名(前編6名・後編5名)、そして研修運営窓口から1名、計12名様にご協力いただき、研修を通じての気づきや変化を座談会形式でインタビューいたしました!
インタビュー記事は社内で公開し、7つの習慣への取り組みの事例として共有しているそうです。
ここでは、インタビュー内容の一部を抜粋してご紹介させていただきます。

この事例のポイント

主体的なメンバーがさらに主体性を発揮し、組織に変化が出始めている。

チームのメンバーが会話の中で「主体性が~」や「どの領域の仕事なの?」と使っていて、みんなが共通言語として取り入れようとしている。

INTERVIEW

インタビューにあたって

編集部より

今回(後編)インタビューにお答えいただいた皆様です。
伊達様 家庭用マーケティング部  
水谷様 第二カンパニー 
中村様 西部支店  
奥岡様 SCM統括部 
岨下様 カンパニー統括部   
奥野様(窓口) カンパニー統括部

まず実践。取り組んでみると以前とは違う「良い」効果や反応が返ってきた。

― 研修を受講していただいてから半年近く経ちましたが、研修の学びや気づき、実際に取り組んだことなど、率直に教えてください。

奥岡様

私の中で一番大きな変化を感じたのは第5の習慣で学んだ「共感による傾聴」です。

実はチャレンジメール期間に、友人から大きな相談を受けて、その時つい自叙伝的な反応をしてしまったのです。すぐ自分の意見を言ってしまって。直後、「あ、言ってしまった…」と気がつきました。結局長く話しているうちに最初に聞いた内容と、実際の悩みは全く違っているとわかり、すぐに自分の考えを言ってしまったことをとても後悔しました…この友人の件はしばらくひきずっていましたね。

その後、一緒に住んでいる妹にも共感による傾聴をやってみようと思い、まず聞くに徹して、すぐに自分の考えを言わないように意識して取り組みました。時間が経ってある日、7つの習慣研修(R)の話をしながら「聞くことを意識しているんだけど何か変化とか感じている?」と聞いてみました。

すると、彼女は「すごく感じていた。すごく共感してくれるなって思っていたんだよね。」と答えてくれて。そこで、私は共感による傾聴の効果を実感しました。今、部下はいませんが、今後できたときは傾聴を実践していきたいなと思っています。

― すごいですね、ありがとうございます。

奥野様(窓口)

実は今回、インタビューメンバーを考えているときに、まずは奥岡さんにご協力をお願いしようと思ったんです。奥岡さんが7つの習慣(R)に対して誰よりも積極的にチャレンジしていることでチャレンジメールのメンバーにも良い影響を与えており、他の方のチャレンジメールへのストロークも毎日積極的に取り組まれているという印象を受けたからです。

水谷様

私は奥岡さんと同じフロアにいるので、研修の変化として感じることが1つあります。誰かから言われたことに対して、以前は反応的に言い返しているような声もたまに聞こえてきました。

でも、ここ最近はそういう声を全然聞かなくて、おそらくご自身の中で一時停止ボタンを押されているのかなと感じています。奥岡さんがよく考えてから発言したり、相談にいったりしているのだなと感じました。

奥岡様

実は、傾聴のほかにもう1つ、一時停止ボタンもかなり心がけているんですよ。周りの方からそう言っていただけるはうれしいですね。

研修後、小学生の息子と終わりを思い描くことをしました。最近は彼の中で目標が見つかって、自分で主体的に動けるようになってきたなと感じています

ーそれでは次の方お願いいたします。

奥野様(窓口)

ちょうどさっき水谷さんから、ご家族のエピソードを聞いていたのですが、このお話をぜひ詳しく聞きたいですね

水谷様

私には野球をやっている小学校4年生の子供がいて、彼と第2の習慣「終わりを思い描く」ことを一緒に取り組んだ話になります。従兄弟2人も野球をやっていて、2人は中学校も野球関連で行き、全国大会に出ているくらいすごく野球が上手でした。彼らを見て、息子も野球を始めました。

そこで、息子に「野球でどんな風になりたいの?」と聞きました。すると「従兄弟みたいに、試合に出たいんだ、活躍したいんだ。」と話していて。じゃあ、そのためには何ができるだろう?、従兄弟は小学校の時こんなことをしていたとか、こんな練習していた、といろいろ話したんです。

息子は小学校3年生で野球を始めましたが、従兄弟は小学校1年生からやっていて。従兄弟のようになるには、小学校4年生の今から彼ら以上の練習をやっていかないとうまくならないねと話しました。

すると、最近は素振りなど自分からやり始めるようになって、むしろ練習していないとどうしようって焦ったりもしていて。彼の中で目標が見つかって、自分で主体的に動けるようになってきたなと感じています

親としては嬉しいですし、これからも見守っています。

ーありがとうございます。仕事面では何かありますでしょうか?

水谷様

一番変わったのはチームのメンバーから「自分事として捉えよう」のような主体的な言葉が飛び交うようになったことですね。

目の前の業務を自分事として捉えることで、仕事の取り組み方が変わるだけでなく、言動に対してより責任を持ってくれたり、集中度合も上がります。その意識が一層高まったことは良い変化だったなと思います。

奥岡様

私は月に2回ほど会議で水谷さんとご一緒するときがあるのですが、印象的だったのが水谷さんの部下の方の発表に対して、他の部署の方から質問が来た時です。後輩の方がその返答に少し困った様子の時、すかさず水谷さんがフォローされていたのです。

水谷さんの人間性もあると思いますが、水谷さん自身がリーダーとして先輩として意識しながら行動されているのだと思いました。

考え方を変えて「これはチャンスだ」と思い、お客様をファンにするという気持ちで対応しています。

岨下様

私はお客様相談室の業務の中で、共感による傾聴を心がけています。お客様が話される内容をまず全て受け入れて、お客様がどういう背景でご連絡くださったのか、お話の中から伺います。

また、厳しいお言葉を頂戴することもありますが、考え方を変えて、これをきっかけにしてそのお客様をヤマモリのファンにしようという気持ちで対応させていただいております。

奥野様(窓口) 

岨下さんの良いところは、お客様の話をまずは徹底的に聞いていることです。共感による傾聴に徹しながら、1人ひとりのお客様と真摯に向き合っていると感じます。

支店のみんなでいろいろなスキルをベースアップしていこうという流れになったため、じゃあ一番長くいる「僕がやるしかない」と思って始めました。

中村様

実践したことは2つありまして、1つ目は電話で話している時に一時停止ボタンを押すことです。つまり、相手の発言に対して感情で咄嗟に反応するのではなく、反応は自分の価値観に基づいて責任を持って選択するということです。

お客様とやり取りをさせていただく際には、電話越しであることが多くあります。ただ、電話は声だけのコミュニケーションですし、独特の会話の「間」もあります。ですので、一時停止ボタンを押すことはかなり難しかったです。そこで、後輩に相談したところ、「え、中村さんもう実践できていますよ」と言ってもらえて。すごく嬉しかったですね。
2つ目は、より主体的に行動していこうと思い、同じ支店で働くメンバーのフォローをしました。僕の部下ではありませんが、一緒に働く仲間として、うちの支店はこういう目標を持って、ここに向かっていて、だからこうやっていこうみたいな。

ー仲間を育てるアプローチですね。ちなみに、直の部下でも無い中で、どうしてやろうと思ったのか教えてもらえませんか?

中村様

いま西部支店にいるのですが、ここ数年の間で中途採用の方が多く入ってきてくれました。また、新入社員の方もいるため、彼らはまだまだ知らないことも多くあります。

でも、直属の上司の方は多忙でなかなか手が回らなそうであったということや、支店のみんなでいろいろなスキルをベースアップしていこうという流れになったため、じゃあ一番長くいる僕がやるしかないかな、と思って始めました。

伊達様

私は、西部の若いメンバーが元気よく育っている・成長しているのは、中村さんが教えているのだろうなと容易に想像がつきます。教えられてこう発言しているんだろうなとか、こういうお願いの仕方をしているんだろうなとか。中村さんは積極的に後輩を引っ張っていてすごいと感じます。

チームのメンバーが会話の中で「主体性が~」や「どの領域の仕事なの?」と使っていて、みんなが共通言語として取り入れつつあるなと感じます。

伊達様

改めて研修を振り返ったとき、チームのメンバーが会話の中で「主体性が~」や「どの領域の仕事なの?」と使っていて、みんなが共通言語として取り入れつつあるなと感じています。講師の松村先生もおっしゃっていましたが、冗談でもいいから使うことが大事だと考えて、会話の中でフランクに使っているメンバーもいますね。

実は、この研修を受ける前に、先行して受講していた課員の一人からどんな研修だったのか聞いていたんですよ。すると彼女は「いつも伊達さんが教えてくださることを実践するような研修です。」と言っていて、私は気になって『7つの習慣』の本を読みました。私はこんなかっこいい言葉で言ってないなと思いながら読みましたね。(笑)

私の部署では「家庭用マーケティング部10か条」というものがあり、これが7つの習慣(R)と重なっている部分があると気付きました。私たちが心がけていることは7つの習慣(R)とも紐づく部分があるのかなと思っています。

ー共有ありがとうございます。10か条と7つの習慣(R)、表現が違うだけで、伝えている本質は同じですね。

水谷様

伊達さんはチームの方もそうですが、会社全体を巻き込みながら仕事をしていて、本当にすごいです。さきほど10ヶ条がありましたが、それをまさに体現されています。

奥野様(窓口)

今回このインタビューへのご参加をお声掛けさせていただいたのは、実は伊達さんのチームで7つの習慣の言葉が飛び交っているということをいろいろな方からお聞きしたからです。チームのリーダーとしてのお話を聞いて他の部署にも広げていきたいと思ったのがきっかけです。

ーなるほど。チームの中で共通言語にしていくというのは、なかなか大変だと思うのですが、何か意識されたことはありますか?

伊達様

意識していることは、強いて言うなら「伝え続ける」ことかなと思います。去年も今年も実はこの10か条を使っていて、私は黙っていると怖く見えるらしいので、元気に少しうるさいくらいにまずは自分から発信するようにしています。

やっぱりまずは相手がどんな人なのか理解して、共感することも大事だと思います。

――皆様ありがとうございました。

 

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